千と千尋に出てきたイモリの黒焼きの製法と驚きの効能

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映画『千と千尋の神隠し』で登場するイモリの黒焼きは、その特異な名前からして謎めいた食べ物として知られています。しかし、実際にはこの食べ物が昔から「惚れ薬」として使用されてきた歴史的な背景があります。ここでは、筆者が個人的に気になったイモリの黒焼きについて、やや浅めに掘り下げていきます。

イモリの黒焼きの製法の歴史

製法は奇妙で独特なもので、竹筒に仕切りを設け、その両側に交尾期のイモリのオスとメスを一匹ずつ入れ、焼くというものです。この焼き方には、仕切りの向こうの相手に恋い焦がれて心臓まで真っ黒に焼けるという意味があります。

イモリの黒焼きが「惚れ薬」として使われるようになった歴史は江戸時代にさかのぼります。当時、淫薬などを専門として扱う「四つ目屋」と呼ばれる薬屋が、イモリの黒焼きを撒布薬として販売していました。

イモリの黒焼きは別名「なれそめ薬」とも呼ばれ、異性だけでなく家族や友人にも効果があるとされ、相手に気に入られたり、惹きつけたりするという言い伝えが広がりました。

異性や特定の相手に効果を発揮させるためには、黒焼きを粉末にして思いを寄せている相手に振りかける必要があります。この粉がかかった相手は、かけた人に惚れると信じられていました。

映画『千と千尋の神隠し』では、男性キャラクターがイモリの黒焼きに無性に欲しがったり、女性キャラクターが頬を赤らめるシーンが印象的です。映画の絵コンテによれば、イモリの黒焼はバイアグラよりも効果があるとされており、映画内では「精力剤」としての立ち位置が明確に描かれていたようです。

現代では、「イモリの蒸し焼き」として漢方薬としても販売されており、精力増進や滋養強壮に良いとされています。通販で4,000円くらいで購入できます。

イモリの黒焼き、映画内では強力な精力剤として描かれていましたが、調べてみると惚れ薬としての歴史がありました。しかも、経口接種ではなくターゲットに振りかけるタイプの惚れ薬というのも珍しいものでした。

筆者は、劇中のようにイモリの黒焼きを口にしたいとは思いませんが、クッキーやチョコレートをイモリ型で作ってみるのは結構面白いかもしれません。